March 20, 2008

今回のオーディオタイム その2 録音って【０８ＡＵＤＩＯその他】


最近のお気に入り作品、Rachael Dadd/The World Outside is in a Cupboardを実家を訪れるたびに何度も聴いていると、不思議とCD後半に突然ヴォーカルの高さが出たり音場感が豊富になったりしてハッとされられることが続いた。まるでうちのオーディオシステムに天使が舞い降りてきたような感じ。って電波だ...。とにかくこれって例えば単にアンプが暖まって調子が出てきたのかな？なんて聞きかじりで受け流しつつ喜んでいた。ところが今回、この現象は11曲目から始まることに気付いた。何故11曲目から？

何気なくCDジャケットのデータを見ると、1、2、4、5、6、9、10&13のレコーディング＆ミックスは、なんと彼女のベッドルームで行ったとある。で、天使舞い降りる？11＆12は何処だかのレコーディングスタジオと書いてあるじゃないか。つまり11曲目と12曲目はしかるべき？エンジニアしかるべき機器？で録音を行った。他の曲は宅録で、そのクオリティの違いが再生に反映されたということか。やっぱ天使じゃなかったのか(笑)　...宅録を否定するつもりはありませんし、作品自体は大好きです...

以前、ひぃ〜さんが音場感は録音次第と言うようなコメントをくれた。それはこう言うことでもあったのね、と実感。ここでハタとひらめいた。実家に置いたままになっていたAUDIO BASIC誌から付録のジャズ録音CDを引っ張り出す。これはかなりシンプルな録音で雑誌には演奏中の写真もあってピアノ、ベース、ドラム各楽器の位置も分かっている。これを久しぶりに再生してみると...

をー！写真と同じような位置に楽器が...輪郭曖昧だけど...定位する。それに演奏会場の空気感が入っていて全体の響きが統一されているから場の雰囲気も上々。その空気感をより身近に感じたくて思わず音量を上げてしまう。するとさらにリアリティが増す。これは楽しい。ジャズ好きのオーディオマニアがよく言う、かぶりつきで聴いているような状態ってこの延長線上になるのだろうか。これはこれで気持ちよさそう！なんて想像もできたりしたのだった。

続いて川手直人さんの宅録CD-R作品Komari-irimameを聴く。これはアコギ1本のインスト作品で極めてシンプルな内容。たぶんギターにマイクを寄せてギターだけの音を拾う感じで録音されたものではないか？と想像。部屋の残響音があまり入っていない(川手さんの鼻息や外の小鳥のさえずりがたまに入っているけど)。なので、演奏している場の空気感が感じられない。その分？ギターの弦の音がリアルに入っていて、この点でかなり生々しい録音。実家の部屋では、カーテンのすぐ向こう側でギターを接写したかのように、川手さんのプレイが再生されるのがおもしろいのだ。

とかいろいろ書いていると、また聴きたくなってくる。次はいつかなぁ〜？

Posted by renaissa at 00:12:35 | from category: AUDIO その他2008 | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
Comments

ナ:

録音
　CDだと80年代の物が特に酷いです
あとはレコード時代のアルバムのCD化したやつもあまり良いのがないです
ビリージョエルだとゴールドディスクとか24bitリマスタリングCDとか後で高音質に加工？したのをいろいろ持ってますがやっぱり良く無いです（最近の録音モノに比べて）
　ここらへんは僕も複雑な感じです
旧いCDの曲も今の設備で新しくレコーディングしなおしてくれればと思いつつも楽しんで聞いてますよ〜。
コンサートも行きましたがホント最高で感動してしまいました。（ちょっと自慢すみません）
(March 20, 2008 18:15:33)

renaissa:

ナさん
へー、そういうのもあるんですね。貴重な実体験をありがとうございます。...まだまだ知らないことばっかり(^^;

で、最近の録音モノでも気になる事があります。ある雑誌で読んだのですが、リマスター録音に限らず、カーステレオやラジカセ、携帯型音楽プレーヤー(iPod等)での見栄え...じゃなくて聴き栄え？を良くする、特化させたかのような、本来のバランスを損なった「音圧を高めたメリハリのある」サウンドにしてしまうこと...これを「ラウドネス・ウォー(音圧競争)」と呼びます...が(一部で)問題視されているそうです。

自分の装置の問題？なのか、ソフトの問題？なのか、自分の感覚の問題？なのか。わけが分からなくなってしまいます。

コンサートってビリー・ジョエルのコンサートですか？好きなアーティストのコンサートっていいですよねホント。そしてそのアーティストの作品を自宅で楽しむ。たまらんです(笑)

...自慢大歓迎です(^^)
(March 21, 2008 00:05:24)

ひぃ〜:

ひろしまさんがおっしゃってるのはコンプレッションの問題なのでしょうね。でもコンプ（＆リミッター）は昔から録音再生の必要悪なのです。生音と記録し再生出来る音にはかなりのダイナミックレンジの差があるので端折り圧縮する必要があります。現在はデジタルで劣化の心配がないのでやりすぎの傾向は確かにありますけど。昔のスタジオ機材を使ってオーディオしているのもここら辺のことを確かめたいが為なのです。
ここらへんの事は初期アコースティック録音のSP盤を蓄音機でかけると納得できます。ああ〜クレデンザ欲っすぃぃ...
(March 21, 2008 02:20:28)

renaissa:

ひぃ〜さん、いつもありがとうございます〜<(_ _)>　生音と再生に関係していたのですね。
　
> ああ〜クレデンザ欲っすぃぃ...
この締めくくり、かなりウケました(^^)　ここに行き着くのでしょうか。SP盤＆蓄音機の音も聴いてみたい！

> こら辺のことを確かめたいが為なのです。
あ、全然変態じゃない！←冗談です<(_ _)>　いや、このお話しを読んで、鳥肌が立ちました。そういう世界ってあるし、すげー面白いはず！と。オーディオの裾野の広さと言うか、深さと言うか、音楽再生を中心にいろんな世界があって面白すぎます。
(March 21, 2008 09:52:44)
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